3つの要素のすり合わせで最適な電子回路基板を開発

 センサーでの入力デバイスを活用したデータ駆動型ビジネスを進める上で、IoTシステムの中で活用されるスマートデバイス・電子機器の開発が盛んにおこなわれています。

電子機器の開発の中核をなすのが、電子回路基板の設計・開発・製造です。一言で電子回路基板の開発はさらに3つの要素に分解出来ます。

特殊センサー用3g通信基板
3G通信機能付きセンサー制御基板

1、アナログ電子回路設計

アナログ電子回路設計は、特に重要です。なぜなら、センサーからの実世界のデータ(温度データ、二酸化炭素濃度など)はアナログ信号で送られてくる為、アナログ回路は必須で、そこにはレベルやダイナミックレンジ、周波数帯域やゲイン、ノイズ性能や熱設計が重要になってきます。これらの回路はファームウェアやソフトウェアのベースとなるため、出来れば、電子回路設計・ファームウェア開発の両方をも理解しているエンジニアが対応するのが理想です。

2、ファームウェア開発(機器組込みソフトウェア開発)

ファームウェア(機器組み込みソフトウェア)は、特定のマイコン・ハードウェアで動作したり、各CPU・MCUメーカーのの専用アセンブラなどで開発することになります。ちなみに、その部分をオープンにし、最初のプロトタイプ開発のハールを下げたツールとして、ArduinoやRaspberryPiがあり、それらに入るプログラムもファームウェアと言えます。基本は、各チップメーカーが提供する開発環境の構築や、効率的なアセンブル、コンパイル、リンク、デバッグのためのツール作成が必要になる場合も多々あり、ファームウェアの開発技術は、ハードウェアの知識、ファームウェアの知識と技術以外に、開発システムでの問題解決能力が必要となります。

3、電子回路基板設計・開発 (電子基板・プリント基板・PCB基板)

電子機器は回路設計を行い、電子回路に使う電子部品を実装するための回路基板(プリント基板・PCB基板とも呼ぶ)を製作、プリント基板に電子部品を実装する事で電子基板が完成します。ここで注意しなくてはならないのが、設計した回路図に則してプリント基板を製作しても、ノイズ等で誤動作が生じてしまう事もあり点です。ノイズ対策では、プリント基板のパターン設計や、ノイズ対策用部品を追加するなどの方策がとられます。

この3つの要素は、同じエンジニア・あるいは同じ企業内で一貫してサポートする事が望ましいです。ただ、このようなスキルを全てもつエンジニアを人材市場からタイムリーに確保するのは難しいでしょう。事業開発の初期段階では、積極的に外部のプロの開発企業と積極的に連携する事が鍵となります。外部CTOでは、20年以上のベテランエンジニアが、貴社の開発課題を解決します。

外部CTO.comの電子回路設計・開発サービス

 上記のように、電子機器の開発・設計・製造の分野にも、3つの要素があり、さらに多くの専門分野に枝分かしており、それぞれの分野で専門の開発企業があります。外部CTO.comでは、自社内での回路設計・ファームウェア開発・電子基板設計分野のベテランエンジニアを多数有するとともに、それでも足りない専門的な仕様がある場合は、国内のプロフェッショナル開発企業のネットワークで、トータルな目線で、貴社の製品開発・商品開発をバックアップします。

電気は目に見えるものではありませんから、多くの人にとっては理解が難しいものです。 そのことがコミュニケーションギャップを生み、「作りたいものと違った」ということのないように、外部CTOでは、開発過程においても、技術知識に詳しくない方にも分かりやすく状況を説明し、対話をしながら開発を進めていきます。

・電子機器の開発、設計、製造
・制御盤、操作盤の設計
・各種マイコンのプラグラミング
・シーケンサ(プログラマブルコントローラ)のプログラミング など、ご相談ください。

外部CTOが得意とするところ(1)プロトタイプ以後の本格的な量産化へ設計・開発

 RasberryPi(通称ラズパイ)・Aruduinoなどのシングルボードコンピューターを活用して、プロトタイピングを素早くする事に対してのハードルは、非常に下がりました。頑張れば、電子工学に不慣れでも、プロトタイプは出来ます。問題はその後、量産へ向けて本格的な開発をする際の対応です。外部CTOでは、お客様の事業開発の目的までをヒアリングして、それに合わせた量産化、サービスインまでのステップを提示し、設計開発を進めます。

◆ラズパイでプロトタイプを開発。このままラズパイでサービスインしてよいかどうか?
◆プロトタイプで、電池のもちが課題になった。どのような対策をしながら開発をしていったらよいか?
◆プロトタイプでは、はんだ付けなしで、全てブレッドボードで、ジャンパー線を使って回路を作った。量産化へ向けて、1枚の専用マイコンボードを安価に、素早く開発したい。

これまで、例えば、上記のようなお悩みを解決してきました。電子機器の開発に不慣れなお客さまでも、安心して開発を進めていけるように、コミュニケーションを密にします。

外部CTOが得意とするところ(2)フィールドテスト・PoCの為に少量の開発

 IoT・AIなどのフィールドテスト、実証実験の為に、10個~50個程度の電子機器を開発したいという企業様も多いでしょう。この程度の数量だと、量産ではないし、かといって、ユーザーが使用するテストなので、不具合の多いラズパイやArduinoなどの基板ではテストが難しいでしょう。外部CTOでは、フィールドテスト・PoCの為の少量製造を得意としいています。

外部CTOが得意とするところ(3)センサー・無線通信モジュールも一括で開発

 外部CTOのエンジニアは全員、センサー素子の開発経験もあります。様々なアナログセンサーの特性を生かした回路設計に20年以上の経験があり、最適なセンサーデバイスを開発する事が可能です。そして、IoTでは、そのセンサーデータを無線で送信する事が、電子デバイス・電子回路基板に求められます。Bluetooth/WiFi/3G通信を始め、920Mhz帯のLPWA、NB-IoTなど、IoT時代になって出てきた通信規格でのファームウェア開発経験が豊富で、様々なオリジナル汎用基板で、迅速に開発をする事が可能です。

外部CTOの電子機器の開発フロー

 お問い合わせいただきましたら、対面やオンラインで打ち合わせを行います。作りたい製品の目的、目的を実現するための機能についてディスカッションし、仕様を固めます。仕様に基づき、試作前に機能モデルという「機能の確認ができるモデル」を製作します。機能確認後、試作へと進みます。特に、回路設計と基板実装をバランスよく検討しないと、部品を実装できない、または非常にコストがかかる基板になるなどの問題が生じます。

1.回路設計

部品選定目的の動きを実現するための部品選定 (耐熱、部品形状、部品供給方法などを検討)
回路設計選定したその部品が動くように回路設計
部品表回路設計を行いながら、部品表を作成(原価計算も行う)
ネットリスト作成どことどこをつなげるかのネットリストを作成

2.基板設計(アートワーク)

基板設計信号の流れに沿って部品をレイアウト(基板設計が基板の大きさにも影響)
基板製造用データ作成基板製造業者に渡すためのガーバーデータ作成
(ガーバーデータ:プリント基板(PCB)産業用ソフトウェアで多用されるファイルフォーマット形式)

3.基板実装・組立(EMS)

部品実装(半田付け)量やリピート性に応じて、手付け実装かリフロー実装を選択
基板組立プリント基板の組立
ファームウェア書込PCなどの開発環境で別途開発したファームウェアを基板上のマイコンに書き込んで動作確認
検査・デバック各種ESD試験を行い、ハードウェア(基板として)問題ないか確認、また、ファームウェア(プログラム)として問題ないか?デバックを行う

4.基板実装以外

ハーネス設計ワイヤーハーネス(ユニットやプリント基板の間を結んで電力や信号を伝えるケーブル)の設計
ハーネス製作ワイヤーハーネスを製作
組立図・筐体設計 製作筐体設計を行い、組立図を作成  外部CTOの機械設計サービスぺージ
ソフトウェア仕様作成ソフトウェア(ファームウェア)仕様、PAD、状態遷移、フローチャートなどを作成

電子機器 回路基板 センサーモジュールの開発実績(一部)

  • SIGFOX通信用水位センサー制御基板
  • プライベートLoRa通信用構造物変位センサー制御基板
  • 赤外線人感センサー(焦電センサー)による見守りLTE対応デバイスの製作
  • アロマディフューザーの動作遠隔監視用のWiFi通信機能付き制御電子基板
  • アミューズメント機器・玩具等の電装部試作
  • 小型機械装置の制御コントローラの設計・製作
  • センサーメーカーの新規開発センサー素子のアナログ駆動回路基板の設計